
占星術において、月は感情や心の反応、安心感を表す天体です。
太陽が「自分はこう生きたい」という意志を示すのに対して、月は「どう感じるか」「何に安心するか」を表します。
そして、月にはもうひとつ大切な性質があります。
それは、周囲のものを吸収し、受け止めること。
月は、自分ひとりで完結する天体ではありません。
周囲の環境や人の感情、関わる天体の性質を受け取りながら、その人らしい感情や反応をつくっていきます。
今回は、月のこの性質について、出生図のアスペクトにも注目しながら考えてみましょう。
月は周囲の影響を受けやすい天体
月は、太陽のように自ら光を放つ天体ではありません。
太陽の光を受けて輝くように、私たちの月も、周囲の環境や人の感情から影響を受けやすい性質を持っています。
たとえば、誰かと一緒にいると、相手の気分に引っ張られてしまう。
場の空気が悪いと、自分まで落ち着かなくなる。
反対に、穏やかな人と過ごすと、自然と心が安らぐ。
こうした反応にも、月の性質が表れています。
もちろん、どのような環境に影響を受けやすいかは、出生図の月のサインやハウスによっても違います。
月のサインは感情の基本的な反応や安心の求め方を示し、月のハウスはその性質が表れやすい生活領域を示します。
そして、さらに注目したいのが、月と他の天体とのアスペクトです。
月はアスペクトする天体の性質を吸収する
出生図で月が他の天体とアスペクトしている場合、その天体の性質が月の感情や反応に入り込んできます。
月は、関わる天体の性質を受け止め、自分の感情の一部として表現するのです。
たとえば、月と火星がアスペクトしている場合。
火星は行動力、情熱、怒り、競争心などを表します。
そのため、月と火星が関わる人は、感情が行動に直結しやすかったり、気持ちが高まるとすぐに動きたくなったりすることがあります。
月と土星がアスペクトしている場合はどうでしょう。
土星は責任、制限、忍耐、現実性などを表します。
月が土星の性質を受け取ることで、感情を抑えようとしたり、責任を果たすことに安心を求めたりする傾向が表れることがあります。
このように、月のアスペクトを読むときには、単に「月と○○がアスペクトしている」という事実だけでなく、月がその天体のどのような性質を受け止めているのかという視点を持つと、理解が深まります。
月のアスペクトを具体的に読んでみる
ここでは、月と各天体のアスペクトについて、吸収・受容という視点から具体的に見ていきましょう。
月と水星|思考や言葉を受け止める
水星は、知性、思考、言葉、情報を表す天体です。
月と水星がアスペクトしていると、感情と言葉や思考が結びつきやすくなります。
感じたことを言葉にすることで気持ちが整理できたり、考え続けることで安心を得たりすることがあるでしょう。
一方で、頭で考えすぎて感情を置き去りにしてしまうことも。
月と金星|愛情や心地よさを受け止める
金星は、愛情、美、喜び、楽しみ、価値観を表します。
月と金星がアスペクトしていると、愛情や優しさを受け取ることが心の安定につながりやすくなります。
美しいものに触れたり、好きな人と過ごしたり、おいしいものを味わったりすることが、心を満たす大切な要素になるかもしれません。
月と火星|情熱や衝動を受け止める
火星は、行動力、情熱、怒り、競争心を表します。
月と火星がアスペクトしていると、感情が活発になりやすく、気持ちが動くとすぐに行動したくなることがあります。
怒りや焦りも感じやすい一方で、情熱を持って何かに取り組む力にもつながります。
月と木星|拡大や寛大さを受け止める
木星は、発展、拡大、寛大さ、楽観性を表します。
月と木星がアスペクトしていると、感情が大きく広がりやすく、人の気持ちを受け入れる寛容さが表れることがあります。
人を励ましたり、困っている人を助けたりすることに喜びを感じる一方、感情や期待が膨らみすぎることもあるでしょう。
月と土星|責任や制限を受け止める
土星は、責任、忍耐、制限、現実性を表します。
月と土星がアスペクトしていると、感情を抑えたり、自分の気持ちよりも責任を優先したりする傾向が表れることがあります。
簡単には人に頼れない、弱音を吐くことに抵抗がある、と感じる人もいるかもしれません。
ただし、土星の性質を受け止めることは、感情に振り回されず、落ち着いて物事に向き合う力にもなります。
月と天王星|自由や変化を受け止める
天王星は、自由、独立、変化、革新を表します。
月と天王星がアスペクトしていると、感情や心の状態が変化しやすかったり、自由であることが安心につながったりすることがあります。

